悲しい運命を描く「きつねと猟犬」あらすじとみどころ!

きつねと猟犬とい追い追われる運命が決まっている2匹がまだその運命を知らずに友情を深めていく物語「きつねと猟犬(The Fox and the Hound)」。無邪気に一緒に遊ぶきつねのトッドと猟犬のコッパーがまたとても可愛くて、始終複雑で切ない気持ちになるこの作品。あらすじからみどころをご紹介していきます。

きつねと猟犬って?

  • 概要
  • 「きつねと猟犬」は1981年に公開されたディズニー長編アニメーション24作目の作品となります。

    原作はアメリカの作家ダニエル・P・マニックスの「きつねと猟犬」です。この原作が日本語に翻訳されている本は「ディズニー名作童話集(13)」しかないようで、入手が困難な作品となっております。そもそも、ダニエル・P・マニックスのWikipediaは日本版には存在せず、英語版しかありません。ダニエルは小説家だけでなく、ジャーナリスト、写真家、映画監督、動物のトレーナー、果てはマジシャンをこなすなど今でいうマルチタレントだったようです。

  • あらすじ
  • 幼い頃にハンターと猟犬に母を奪われたキツネのトッド。その現場を目撃したフクロウのビック・ママの助けを借り、人間のトゥイード夫人に育てられることとなりました。夫人との生活を幸せいっぱいに過ごすトッドは、ある日、まだ子犬で猟犬として育成中のビーグル犬コッパーと遭遇し、友情を深めていくことになりました。トッドは最初にコッパーに出会った日にコッパーから猟犬であるということは聞かされていましたが、幼いばかりにまだお互い悲しい宿命を負っていることなど理解できず、その日以降コッパーを遊びに誘いにいくのでした。それから時は過ぎ、いつの間にかコッパーと遊ぶこともなくなり、大きくなったトッドは、トッド同様大きくなり優秀な猟犬に成長していたコッパーとコッパーを引き連れる猟師エイモスに追われ、窮地に追い込まれます。その時、2匹の目の前に熊が現れ、、猟師とコッパーに襲いかかるのでした。トッドは逃げるのに絶好の機会にも関わらず、コッパーを助けに熊に立ち向かっていくのでした。ようやく熊が退散した時、トッドは傷を負い、とても逃げれる状況ではなく、エイモスがトドメを刺しにトッドに向かって行きました。その状況を見たコッパーは、自分が全うすべき猟犬としての使命と友達として命を救ってくれた旧友トッドへの友情どちらを選ぶべきか葛藤に苦しみます。そんなコッパーが選択したのは、友情でした。トッドに向かう主人のエイモスがトドメを刺すのを止めに入り、その心情を察したエイモスはトッドにトドメを刺すことなくコッパーと共に去っていくのでした。

きつねと猟犬の魅力

  • とにかく愛くるしいキャラクター
  • きつねと猟犬のキツネがこれまでのディズニーにないとても愛くるしくて魅力的なキャラクターになっっている。これがこの作品の魅力の一つです。

    ディズニーでキツネのキャラクターといえば、これまで2通りの表現のされ方が一般的でした。1つ目が、ずる賢くて、いつも悪巧みをしている悪いキツネ。例えば、ピノキオの「J・ワシントン・ファウルフェロー」やディズニーランドのクリッターカウントリーのスプラッシュマウンテンに登場する「きつねどん」のようなタイプですね。2つ目が、ずる賢いという点では一緒ですが、そのずる賢さを良いことに使うダーク・ヒーロー的なキツネ。例えば、ロビン・フッドの主人公「ロビン・フッド」やズートピアの「ニック・ワイルド」のようなタイプですね。しかし、きつねと猟犬のトッドは純粋で愛くるしいこれまでにないキツネの描かれ方をしており、また英語・日本語共に声優さんもその純粋さを上手に表現されていて、悲しい運命を背負っているということがより切なく感じれる味のあるキャラクターとなっております。

  • 人生の苦悩や教訓を柔らく伝えている
  • きつねと猟犬のラストシーン、コッパーが自分の使命と友情という私情を天秤にかけ葛藤するシーン。このシーンはなんといってもきつねと猟犬の醍醐味が込められています。そんな重厚なテーマを描くシーンを幼い子でも見れる作品として完成させているのが、この作品の魅力だと思います。

    同じような葛藤を描いている作品は他にもあります。例えば、「ノートルダムの鐘」の原作を書いたヴィクトル・ユーゴーの大作「レ・ミゼラブル」ではジャヴェール警部という法が絶対という考えで罪人に冷酷な仕打ちをしてきた人物が、主人公のジャンバルジャンと出会うことで、法が絶対ではなく、自分が頼ってきた法を守るという使命感と法では裁かれるべきだが、裁いてはいけない人もいるのではないかという私情の間で葛藤するレ・ミゼラブルでも重要なシーンがあります。そんな大人になってようやく意味が分かるような重いテーマを子どもながらに肌でその緊張感を伝え、それでも始終子どもが見ていられるような作品にできるのはディズニーだからこそなせる技だと思います。

  • 新しい時代の幕開けにふさわしいアニメーターたち
  • きつねと猟犬はクレジットには出てきていませんが、今や映画界で知らな人はいないという人物が多数製作に関わっています。例えば、

    若かりし頃の「ジョン・ラセター」や「ティム・バートン」がいずれもアニメーターとして人知れず働いていたのでした。

    しかも、2人共初めて関わった長編アニメーション製作がこのきつねと猟犬でした。この事実を聞くときつねと猟犬がまた違う作品に見えてきて、なんかドキドキワクワクしますよね。他にも凄いアニメーターたちが携わっている作品ですので、ぜひ探してみてください。


まとめ

重厚なテーマを次世代のアニメーターたちがポップに描くきつねと猟犬。私はこの記事を描くまで一度も見たことはなかったのですが、見ればトッドたちの可愛さに虜になり、作品について調べれば凄い事実が見つかったりと、とても良い作品に出会えたなと思いました。もし私と同じようにまだ見たことないという方がいれば、ぜひご覧いただきたい作品です。

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