ポピュラー版ファンタジア「メロディタイム」

ディズニー長編アニメーション第10作目でオムニバス形式第5作目の「メロディタイム」。第8作目の「メイクマインミュージック」と同様ファンタジアの遺伝子を継ぎ、よりポピュラーに仕上げられたのが、このメロディタイムです。1948年に公開され、10作品計75分の長編アニメーションとなっております。戦時中の苦難の時期を越え「シンデレラ」が誕生するまで本作を含めてあと2作です。

メロディタイム 製作の目的

ウォルト・ディズニーが戦時中になぜオムニバス形式を多く製作していたのか、またメロディタイムを製作した意味はなんだったのか。そこには2つの理由がありました。

戦時中の経営戦略

ディズニーは、白雪姫を公開した1937年から政治的に関係が良くない国を除きすでに全世界に映画を公開するグローバルな会社となっていました。そのため、ディズニーは収益を得る規模が桁が違い、その結果として映画の制作費に他の映画に追随を許さない莫大なお金をかけれたのです。そんなグローバルな会社にとって、戦時中は世界規模で映画を公開できないだけでなく、国内ですらまともに映画が見られない状況で、莫大な費用をかけての映画製作は不可能だったのです。その結果として、費用もかからず短編としてでも公開することができるオムニバス形式での製作に踏み切ることになったのだと思います。

ディズニーの目指すアニメーション

ウォルト・ディズニーはアニメーションの製作に取り組み始めた初期の段階から「シリー・シンフォニー」シリーズを通して、芸術性の高い作品の製作に挑み、その集大成として生まれたのが「ファンタジア」です。ただ、戦時中は「ピノキオ」「ファンタジア」はまだ収益が出ない不調な作品のままだったため、ウォルト・ディズニーとしても本当に芸術的な作品の製作に成功したか自分自身でも信じらず、戦時中を更なる芸術性の向上をする機会と捉え、ファンタジアにも似た作品を多く生み出していきました。ウォルト・ディズニーは、芸術性の高い「映像、音、脚本」という基礎があり、そこにイマジネーションを加えることで最高のアニメーションが生まれると考えているようで、メロディタイムは、「映像、音」の芸術性の向上を目的に製作が行われたようです。

メロディタイム おすすめの作品

冒頭でも記載させてもらいましたが、メロディタイムは計10作からなる作品なので、今回は私が特に気に入った2つの作品を取り上げさせていただきました。

クマンバチ・ブギ (Bumble Boogie)

この作品は可愛いクマンバチさんが楽器に追われながら音楽が奏でられていくという内容で、細かい点は異なりますが、ディズニーランドのアトラクションのフィルハーマジックにも似た構成となっております。雰囲気も似てるなと思ったのですが、ファンタジアの後継作でもあるので、そりゃそうだなと勝手に納得しました(笑)

サンバは楽し (Blame it on the Samba)

メロディタイムの3作前で生まれた「三人の騎士」もどきの3人が登場する作品です。もどきと書いたのは厳密には「三人の騎士」ではないからです。三人の騎士とは「ドナルド、ホセ・キャリオカ、パンチート」の三人組を指します。しかし、このサンバは楽しは「ドナルド、ホセ・キャリオカ、アラクワン」の三人組で厳密には三人の騎士ではありません。この最後のアラクワンは三人の騎士には登場はしているのですが、三人の騎士ではないのです。これはパンチート好きな人にとっては見たくもない作品かもしれないですね。なお、詳しくは以前私が書いた三人の騎士に関する記事を見ていただけると嬉しいのです。

まだまだ続くよオムニバス。オムニバス作品第二作目「三人の騎士」

まとめ

戦後明けに大きく羽ばたくために作成された「メロディタイム」。この後、メロディタイムを含むオムニバス形式を経てディズニーの名作「シンデレラ」が誕生します。シンデレラ誕生までメロディタイムを含みあと2作。オムニバス形式の時期を終えるのは少し寂しくはありますが、次でオムニバス形式のラストとなります。

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