新規上場(IPO)株:ベルトラ(7048)の成長性を検証|株式投資情報局

2018年12月25日にマザーズに上場したオプショナルツアーの予約サイトを世界中で運営する「ベルトラ」。現地の観光ツアーはもちろんのこと、ダイビングやゴルフなども事前に予約することができます。GWの10連休も控え、注目される旅行業界の新規上場企業のベルトラの成長性を検証してみようと思います。

ベルトラの概要

2004年に事業を開始し、国内外のオプショナルツアーを発掘・開発を行い、日本人の旅行者に留まらず、訪日中や英語圏・中華圏・韓国圏までサービス提供者を拡大したサービスを運営しています。特徴として、メインのパッケージツアーの提供を行わず、パッケージツアーを提供している企業と連携する形態を取り、情報からトレンドを読み取り現地の団体や個人に商品開発の参考となる情報を提供しています。

このビジネスモデルは、顧客はもちろんのこと、パッケージツアー会社、現地のオプショナルツアー開催者の3方良し(Win-Win)という構造になっており、現代発展する企業に必要な要素を兼ね備えています。

また、オプショナルツアー提供者と旅行者を繋ぐColorier(コロリエ)を運営しており、オプショナルツアー提供者の情報の提供とツアー体験者のレビュー情報を提供しており、サービスに付加価値を添加しています。

旅行業界の現況

旅行業界の現況と同業他社の主要な指標を確認してみましょう。

<市況> 引用:JTBグループ colors

・国内旅行者数:3億1,120万人(前年比1.8%増)
・国内旅行消費額:10兆8,000億円(前年比0.4%増)
・平均消費額:34,700円(前年比1.4%減)

市況から、旅行者数や消費額は増加傾向にあるが、LCCや民泊など安価な選択肢が増えたことにより平均消費額は減額しているが、旅行消費額が増えていることから、消費性向が2極化していることが分かります。この2極化の要因としては、経済格差によるもの、情報格差によるものなどが考えられますが、情報を収集して安価で満足度の高い旅行を望む旅行者がいることは間違いなさそうなので、ベルトラにとってはポジティブな傾向だと思います。

<指標>

  • HIS
  • (2018年度)
    売上:728,554百万円
    当期純利益:10,971百万円

    (2019/3/8時点)
    時価総額:2795,74百万円
    EPS:181.49円
    PER:22.48倍

  • KNT-CTホールディングス
  • (2018年度)
    売上:405,172百万円
    当期純利益:1,412百万円

    (2019/3/8時点)
    時価総額:39,275百万円
    EPS:54.30円
    PER:26.46倍

指標から、だいだい同業他社のPERは20倍〜30倍の間に収まる傾向があり、低金利の状況下で標準とされるPERは18.5倍と言われているので、ベルトラは、成長して、あるいは、株価が調整されることにより、18.5倍〜30倍あたりを目指すことになると思います。

ベルトラの成長性の検証

それでは、これまでの情報とベルトラの指標を元にベルトラの成長性に検証していきます。

(2018年度)
売上:3,371百万円(19.3%)
当期純利益:311百万円(789.1%増)

(2019/3/8時点)
時価総額:412,09百万円
EPS:10.37円
PER:139.01倍

現状、PERが飛び抜けてしまっていますが、この要因としては、「費用構造が変わらず、売上だけ純増したため、前期の当期純利益が「789.1%増」という劇的な成績を収めたこと」、また、「GW10連休により前期以上の成績が見込まれること」が挙げられます。

この当期純利益が前期と同様の水準で推移した時の推定PERは約20倍となる計算となるので、同業他社のPER水準から見ると割安と考えられます。成熟期に入った企業では考えられないことですが、成長期の企業ということでこのような評価を受けているものと思われます。

ただ、来期の当期純利益予想は14.5%となっており、それを前提とすると依然高いPER値ではあります。では、やはりベルトラはまだ割高な株かというとまだ断定はできず、潜在的な成長性を秘めている点を考慮する必要があります。

ベルトラが提供するオプショナルツアーは、オンライン予約できるものはまだ全体の20%程度で、80%がオフラインとなっております。そのため、まだまだサービスとしての価値が潜在している状況にあり、ベルトラは残り80%の開拓を目標としています。また、4ヶ国語でのサービス展開をしていることにより、サービスの質や認知度が向上していくにつれ、多大な顧客層の拡大が見込まれます。

まとめ

ベルトラは、一定の成績を上げるという点では間違いないですが、PER139倍に期待される利益を数年で上げられるかというと個人的には懐疑的です。理由としては、旅行業界自体の成長性に限界があり、かつ、今後経済は世界的に下降局面に入ることが懸念されているため、そこまで劇的な成長は難しいのかなと思っています。

ただ、当座は市場心理としては、PER100倍以上を推移すると思われ、数十パーセントの変動の可能性があります。そのため、マクロ要因が安定し、チャートから押し目だと思えるタイミングで購入してみるという戦略が考えられます。

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