レオパレス21(8848)は上場廃止となるか?それとも買い時か?|株式投資情報局

広瀬すずさんを起用したり企業ブランドを徐々に高めていったレオパレス21。2017年からガイアの夜明けなどで追及されてきた施工不良問題が2019年に表面化し、株価が大暴落しました。今回は、このイミングが買い場なのかどうか検証していこうと思います。

レオパレス21の概要

まず最初にレオパレス21の概要を確認していきましょう。

<事業内容>
1973年不動産仲介業から発展してきたレオパレス21は主に下記の事業を行っています。括弧内は2018年度の売上高に占める比率です。

  1. 賃貸事業(82%)
  2. 建設請負事業(14%)
  3. 介護事業(2%)
  4. リゾート事業(2%)

<施工不良問題:界壁問題>
界壁とは、共同住宅で各住戸の境に設けることが義務づけられた遮音・防火性能を持った壁のことで、天井裏及び屋根裏まで施工すべきところ施工されていなかったことが判明しました。

1,324棟が補修工事の対象と推定されておりますが、現在、総数4万棟に対して全棟検査に乗り出したため、対象となる棟数は拡大する可能性があります。2019年10月を目処に改修を完了させるよう行政から勧告を受けており、当該補修工事の費用及び住人の退去費用をレオパレス21が負担することとなっております。

タカタの事例から学ぶ上場廃止までの経緯(株価の経緯を踏まえて)

レオパレス21の上場廃止の可能性を検討する前に、実際にエアバックのリコール問題で上場廃止となったタカタの事例を参考に上場廃止までの流れを確認していきます。


  • STEP.1
    2004年:問題の発生
    2004年から問題が少しずつ表面化してきました。

  • STEP.2
    2006年:東京取引証券所に上場
    初値1750円からスタート。

  • STEP.3
    2008年:リコール開始
    株価4,000円と高値に推移していた株価が619円まで下落。

  • STEP.4
    2016年4月:日経にて1兆円の対策費用との試算が公開される
    2013年時点で3,080円と回復していた株価が411円に下落。

  • STEP.5
    2017年6月26日:民事再生法適用申請
    2016年12月に857円に戻すも35円に下落。

  • STEP.6
    2017年7月27日:上場廃止
    一時105円まで上昇するも18円で上場廃止。
    民事再生法で再上場の可能性もあり18円での上場廃止ということだと思いますが、
    経営母体も変わり、同一法人として再上場されることはなくなりました。

タカタの経緯を踏まえると問題発覚から上場廃止まで13年もかかっており、リコール開始で619円まで下落後、一時、3,080円まで株価を戻すといった点からも即民事再生法適用ということがなければ、状況が悪くても株価は戻ることが確認できます。

そのため、短期的に債務超過に追い込まれ民事再生法等の手続きに及ばなければ、現状買い時の可能性があります。

レオパレス21の上場廃止の可能性

それでは、本題のレオパレス21の上場廃止の可能性を検討していこうと思います。

タカタの件を鑑みると、支援等は民事再生法申請されてからでも遅くないということが分かるので、恐らく、渦中の栗を拾いにくる企業はおらず、問題が収束傾向に入るまでは助け舟は入らないとすると、レオパレス21が債務超過に陥るのか陥らないのかの判断が重要となっており、数年の間、下記の不等式を満たす必要がありそうです。

ただし、各要素の値は、問題の全容が明らかになるまで、確定値とならず、あくまで推定値となり、どこまで行ってもレオパレス21の株をこのタイミングで買うのはギャンブルでしかなさそうです。

なお、固定資産に有価証券など流動資産化が可能な資産が存在しますが、流動資産の中に販売用不動産のように今となっては流動資産と考えるの難しそうな資産も含まれているため、かつ、どこまでいっても推定値でしかないため、算出の簡略化を目的として、少々厳密性を欠く不等式となっておりますが、その点ご了承ください。

(現預金) + (経常利益) – (損害費用) > 0

※当期純利益に損害費用への引当金繰入額が算入されてしまっているため、経常利益を利用

当座1年間の不等式を2019年2月に公開された第三四半期の財務諸表から算出していきます。

現預金:892億 + 経常利益:62億 – 損害費用引当額:430億 = 524億円 > 0

賃貸事業が売上高比82%を占める事業形態において、4万棟中約1000棟(2.5%)の賃貸物件が機能停止に追い込まれており、かつ、ブランドイメージ悪化により、経常利益が断続的に減少していくことが見込まれますが、損失想定額が大きく上振れしなければ、債務超過に追い込まれることはなさそうです。

しかし、4万棟ある内の1000棟が対象としていますが、全棟検査の結果、2000、3000と対象の棟数が増えていったりすると情勢が怪しくなってきます。

なお、1棟あたりの対策費用を算出するとだいたい4000万円くらい引き当てが行われている試算となっており、引越費用と再建設合わせた費用としては妥当かなという気もするので、やはり対象の棟数の増加に注意が必要です。

ただし、界壁問題以外でも「サブリース契約に対する訴訟」「エアコンの付け替え」の問題もすでに表面化してきているので、新たな問題の発覚のリスクがあることも認識しておく必要がありそうです。

あとがき

一般的に問題が発生し、急落した株は狙い目ということでレオパレス21が注目を浴びていますが、ここ10年で最高値が1,000円前後、またそもそも経済状況が下方局面に入ったという見方が強まり地合いが悪いということもあり、よりハイリスクな投資先へと変貌してしまいました。

ただ、財務状況や引当金の妥当性などを確認してみると今回の問題で即上場廃止ということにはなりそうもないので、株式市場の下落が一旦落ち着いた頃に0円になっても良いと思える額購入してみても良いかなという気になりました。

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