消費税を詳しく解説!ERPシステムで求められる機能とは?

消費税

消費税って、実はかなり奥深い世界で凝り始めると知るべきことがたくさんあります。そんな消費税の仕組みとERPで求められる機能について解説していきます。

消費税の体系と種類について

消費税とは、国内において事業として物品やサービスを提供して得る対価及び輸入取引に対して課税される間接税で、逆進課税の性質を持つ税制度のこと。

定義はこんな感じですが、ひとえに消費税と言っても様々な種類があります。

消費税の体系

◯直接消費税
ゴルフ場利用税、入湯税など1日あたり〇〇円と等級により変動はするものの消費量や消費額に対して、N%の税がかかるという形式ではない税方式。

◯間接消費税
消費した物の量や額に対して、N%の税率が課せられる税方式。間接消費税には下記の2種類が存在する。

  • 一般消費税
  • 食べ物や交通費など一般的なモノ・サービスが課税対象

  • 個別消費税
  • 酒税、たばこ税、ガソリン税など一般消費税とは別の基準値及び税率が設定されており、税の名称どおり、酒、たばこ、ガソリンが課税対象

税区分

また、消費税には同様の商品の取引においても取引形態により課税対象の取引と課税対象外の取引が存在します。

◯課税
国内において事業として物品やサービスを提供して得る対価及び輸入取引において、非課税でも免税でもないもの。(なお、輸入時には単純に消費税額=品代×消費税率とはならない)
◯免税
「切手、商品券等」、「国が行う事業等へのモノ・サービスの提供」、「支払における金銭等の授受」等、重複して消費税が課される性質のものや消費税の徴収目的上、課税することが不適切なものと規定されている場合、非課税となる。商品で決まる場合もあれば、取引先で決まる場合もある。
◯非課税
取引相手から消費税を徴収できないため、国外の取引先へのモノ・サービスの提供する場合は免税となる。
つまり、輸出取引か免税店での取引が対象となる。
◯不課税
「国内において事業として物品やサービスを提供して得る対価及び輸入取引」に該当しない場合、不課税となる。日本を経由しない取引(海外から仕入、海外へ売上)、給与・賃金、見本品の提供などの例が挙げられます。

MEMO:軽減税率
2019年10月から予定されている消費税増税にあたって軽減税率制度が導入されようとしています。軽減税率とは、食料品などの一部生活必需品、テイクアウトや出前など規定されたモノ・サービスに対しては消費税据え置き(8%)する措置です。また別の機会に細かく解説していきます。

消費税の実務について

ビジネス実務

消費税の仕組みを構築するにあたって、まず実務の運用ルールを決めていく必要があります。

私は仕事柄、様々な会社の仕組みを見る事ができるのですが、消費税の運用ルールについては会社によって多種多様です。

端数処理の方法

消費税計算時に、端数が出た場合の処理は下記の3方式から任意に選択ができますが、税務署に税を納付する際は切り捨てで納付することになっているため、それに合わせて切り捨てを推奨します。

  • <推奨>切り捨て
  • 120 × 0.08 = 9.6 ≒  9円

  • 切り上げ
  • 120 × 0.08 = 9.6 ≒ 10円

  • 四捨五入
  • 120 × 0.08 = 9.6 ≒ 10円

消費税の計算単位

消費税を計算する際に1点1点消費税を計算するか、特定の単位で取りまとめた総額に対して消費税を計算する方法があります。この計算単位についても事業者に一任されていますが、増税時に複数の税率が混在したり、軽減税率が導入されることを考慮すると明細単位で消費税を計算する方式が推奨されます。

  • <推奨>明細単位
  • 取引を1点ずつ消費税を計算する方式

  • 伝票単位
  • 1度の取引の総額に対して消費税を計算する方式

  • 期間単位
  • 一定期間(一般的には前締め日後〜締め日まで)の取引の総額に対して消費税を計算する方式

消費税の納税方法

会社で財務などを担当していないと知らない人も多いですが、事業を行っているものは、1年で事業のために仕入先等に払った仮払消費税と 1年で事業で顧客等から得た仮受消費税の差額(仮受消費税-仮払消費税)を税務署に納付ないし還付してもらいます。

注意が必要なのが、2019年現在時点、消費税は6.3%が国家へ、1.7%が地方自治体へ納める必要がり、申告書も別々となっています。

ERPで求めらえる仕組み

消費税の仕組みをERPで実現するためには、下記の仕組みが求められます。

〇税区分を管理する仕組み
税区分に応じて、消費税計算方法が異なってくるので、区分値や税率などを管理するマスタが必要です。なお、消費税増税の際は複数の税率が混在するので、税率毎に税区分を管理する必要があります。

〇税区分提案の仕組み
ユーザーは適切に消費税の区分を打ち分けられないということを前提とする必要があります。そのため、適切な税区分を自動で設定できるような仕組みが求められます。
汎用的な提案方法として、機能(取引区分)と商品に設定された税区分から提案値を算出する方法があります。

〇輸入消費税を諸掛として計上する仕組み
輸入消費税は通関後に他の諸掛費目と合わせて税額が算出される性質を持っているので、消費税を輸入諸掛として計上する仕組みが必要です。なお、諸掛費用を原価算入している会社の場合、輸入消費税だけは原価算入の対象外にする必要があるのでご注意ください。
(諸掛での入力でなく、財務機能で仕訳入力するだけで済ますことも可能です。)

〇税区分を修正する仕組み
税区分は誤って入力されてしまう場合がどうしても発生します。そのため、修正できる仕組みを設けておく必要があり、様々な実現方式があるのですが、最も汎用的で効率的に実現する方法として、売上値引増及び仕入値引増にて税区分の修正を可能としておく方法があります。

〇税区分毎に納品書・請求書を出力する仕組み
海外のインボイスでは標準的な考え方で、納品書・請求書に税区分毎の消費税額を表記する必要があります。会社によっては、増税直前の月末に一律請求書を出力し、それ以降はすべからく増税後の税区分で処理するというオペレーションをする場合もあるようですが、軽減税率等を考慮するとこの仕組みを構築しておくに越したことはなさそうです。

〇税区分毎に税額を集計する仕組み
事業を行うものは消費税を納付あるいは還付する義務があるため、税区分毎に税額を集計し、納付(還付)すべき額を算出できる必要があります。そのため、税区分毎に税額を集計する仕組みを構築しておく必要があります。

あとがき

消費税の概要とERPで実現すべき仕組みについてまとめてみましたが、軽減税率により税率がかなりの比率で混在するスーパーやコンビニなどの小売業界や免税申請ができるカウンターを取り揃えている家電業界など消費税の管理が難しい業界は、バイトさんなども多いこともあり、消費税を意識させないシステムを作る必要がありそうです。軽減税率導入にあたって、システム改修の補助金が国から出るとのことですので、これから消費税対応という方はぜひ確認してみてください。

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